瞻星台(チョムソンデ)天文台|慶州観光ガイド

瞻星台(チョムソンデ)は、新羅の文化遺産が息づく街・慶州を訪れたなら、ぜひ立ち寄りたい必見のスポットの一つです。

歴史的な価値を抜きにしても、瞻星台の美しい夜景だけで旅行者を十分に魅了してくれます。

曇り空の日に見る慶州の瞻星台

瞻星台について

瞻星台は、新羅の善徳女王(在位632〜647年)の時代に、天体の動きを観測するために建てられたと考えられています。
アジア最古の天文台とされ、当時の高い技術水準を今に伝える貴重な文化遺産として広く評価されています。

高さ約9mのこの天文台は、円筒形の胴体、基壇、そして四角形の頂上部から成り立っています。円筒形の胴体は扇形の石材27段で構成されており、外側の面は滑らかに仕上げられている一方、内側の壁面には凹凸が残っています。
上部には井桁状に組まれた石材の端が外側に突き出しており、この構造は19〜20段目と25〜26段目に見られることから、内部にはしごを掛けやすくするための工夫だったと考えられています。
南東側の開口部は下側が石でふさがれている一方、上部から頂上までは開いた空洞になっています。最上段の東側半分は石板でふさがれており、内部には観測のための何らかの装置があったのではないかと推測されています。

古い文献には「人はその中程まで登ることができる」と記されています。外側にはしごを掛けて窓から中に入り、さらに別のはしごで頂上まで登って星を観測していたと考えられます。
ある研究者は、頂上部分は座ったり、立ったり、横になったりするのに都合の良い空間だったのではないかと指摘しています。古代において天文学は農業と深く結びついており、種まきや収穫の時期はしばしば星の動きによって決められていました。
また、星の観測結果によって国の吉凶が占われたことから、政治とも密接に関わっていました。

文化財庁
観測台の歴史を説明する3か国語の案内板
夜にライトアップされた慶州の石造天文台

本当に星を観測するために使われていたのか?

星を観測するために使われていたという説は、これまで広く支持されてきました。
しかし、地上からの高さがわずか10mほどしかなく、周囲の山に登った方が星を観測しやすいこと、また近くにあった王宮の方がむしろ高かったことなどが指摘されています。そのため、この建造物は記念碑や祭壇、あるいは倉庫のようなものだったのではないかという説もあります。

とはいえ近年では、やはりこの天文台は星の観測に使われていたのではないかという見方も再び強まっています。
当時は高い建物がなかったため、この高さでも星を十分に観測できたと考えられるからです。
つまり、現在のような夜間照明が存在しなかったからこそ可能だったというわけです。

最後に、当時の天文学は現代の天文学とは性質が異なっていた点にも注意が必要です。
当時の天文観測は、科学的な研究のためではなく、国家の吉凶を占うためのものでした。

この天文台において最も重要な点は、この時代に実際に星が観測されていたという事実です。


瞻星台は、慶州の若者に人気のエリア・皇理団街(ファンリダンギル)にも近いので、あわせて立ち寄ってみるのもおすすめです。

瞻星台の夜景と東宮(トングン)・雁鴨池(アナプジ)の夜景は、慶州旅行では外せない定番コースです。
ぜひ両方とも、夜の時間帯に訪れてみてください。

実際に訪れてみて気づいたのですが、瞻星台は車で通り過ぎるとつい見逃してしまいそうな場所にあります。
有名観光地にありがちな立派な入口やゲートはなく、ただ広く平らな敷地にぽつんと石造の建造物が立っているだけで、観光客はすぐそばまで近づいて見ることができます。
周囲にあるのはとても低い柵だけで、その気になれば簡単に越えられそうな高さですが、実際に越える人はまずいません。
また、瞻星台は昼と夜とでかなり印象が異なるので、スケジュールに余裕があれば、明るい時間帯と暗くなってからの両方で訪れてみることをおすすめします。

瞻星台 基本情報

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